もう一度、名前を呼んで。【完結】






「喧嘩ってさ、武器使ったりするの?」





もしそうだとしたらあたしは許せない。


あたしみたいな思いは誰にもしてほしくないし。





「俺らは使わんで。」



昂太は強く答える。





それならいいんだ。



あたしはニッコリ微笑んだ。





「おま…何笑ってんねん。」

「え?普通でしょ。」

「怖ないんか?」




何が?





「俺グーで人殴ったりすんねんで?」





ああ、なるほどね。






「怖いわけないじゃん。」






あたしだってそうだったんだから。