もう一度、名前を呼んで。【完結】





あーあ。

授業ないなら暇じゃん。




あたしはそう思いながら頬杖をつき

窓から見えるグラウンドを眺めた。




すると前から声がした。




「なーなー、藍那って呼んでもええか?」



ん?

関西弁っぽい?



あたしが顔を前に向けると

ニカッと笑った青い髪の人だった。




「俺、昂太‐コウタ‐って言うねん!

コウタって呼んでーや?」




昂太は笑うと八重歯が見えて

カッコイイ顔なのに少し可愛く見えた。




「藍那でいいよ。よろしくね、昂太」



あたしがニコッと笑って言えば



「……っ!!/////…おうっ」




昂太は顔を赤くして口元を押さえた。