もう一度、名前を呼んで。【完結】





あっちゃんは若干こめかみをひくつかせながら言葉を続ける。


クラスの男達は静まり返っている。




「藍那ちゃんに手ぇだしてみろ?

次の日にはここにはいられないと思え。」




普段からは想像も出来ないような

あっちゃんの低い声

威圧感のあるオーラ

冷たい眼差し。




あっちゃんって……

ただのおっとりしてる人じゃないのかも。





あたしはあっちゃんに対する考えを改めた。




「藍那ちゃん、席はあそこね。」



あたしに対してはこんなにも柔らかく話すのに…




あたしはあっちゃんに言われた席に足を向けた。