もう一度、名前を呼んで。【完結】





「めっちゃ美人じゃねぇ?」

「つかあれ日本人じゃねぇだろ」

「あの髪の色ってよぉ…」

「なんだあの金髪…」

「やべぇモロタイプ!」

「てめぇさっき黒髪がいいとか言ってたじゃねぇか!」












クラスの男達が話しているのを聞いていたあたしの表情はそれはそれは不機嫌だったと思う。





日本人だし。


髪の色は地毛だし。




なによりあたし美人じゃないし。

傷つくこと言わないで欲しい。






「てめぇ等よく聞け」


不意に、あたしの横で低い声が響いた。