「はい。ここが理事長室。」
「ありがとう!あたし多分僚がいなかったら辿り着けなかったよ。」
あたしの言葉にははっと笑い、僚は
「気をつけてね」
と言ってから理事長室を離れていった。
ガチャ
あたしはノックもせずに理事長室のドアを開ける。
「藍那〜!ちゃんと辿り着けたんだな!」
ドアの向こうにはけいちゃんがソファでゴロゴロしている姿があった。
仮にも理事長がこんなんでいいのかな…
「もうすぐHRの時間だからな!
担任についていけ!」
けいちゃんのハイテンションには頭が下がる。
ちょっとは僚の落ち着きを分けてもらったほうがいいんじゃないかな?



