「あたしがいまさら高校に通うの?」 パパが引いてくれたイスに腰を落しながらそう尋ねた。 「ええ。いいと思うわよ?高校に行って、友達でも作りなさいよ。」 なるほどね。 「ちょうど新学期も始まったばかりだし。 どう?藍那。」 そう言いながらママは優しく微笑んでいる。 「うん。あたし高校行こうかな。」 こうしてあたしは、高校に通うことになった。