「ほんとかよ…」 悠唏は探るようにあたしを見た。 そりゃあさっきまで口も開けなかったんだからそう思われても仕方がない。 でもあたしは久しく使っていなかった薄っぺらい作り物の笑顔を張り付けて言った。 「大丈夫だって!さっきまで寝てたから眠かったの!悠唏も楽しんでね!」 あたしは悠唏を見ないで、ざわざわとしたリビングを出た。 「なんつー顔してんだあいつは。」 悠唏が辛そうにそう呟いたなんて全然知らずに。