もう一度、名前を呼んで。【完結】




「ひじり〜。」


そう悠唏のパパの聖さんを呼んでる人。

あの人も見たことあるな……




「どうした?昌樹‐マサキ‐」


聖さんの低い、心地のいい声で思い出す。





「マサ兄ちゃんっ!」


「うおっ!?」




あたしはその人だと分かった瞬間、マサ兄ちゃんに飛びついた。




「藍那か!久しぶりじゃねぇか!」



マサ兄ちゃんは分かってるくせに

今気がついた様に振る舞った。




「照れてる〜!マサ兄ちゃんが照れてる〜!」

「んなっ!?あ、藍那!何言ってんだ!」




テンパるマサ兄ちゃんを見てあたしはキャハハ、と笑う。