もう一度、名前を呼んで。【完結】




「何であたしのことを知ってるの?」

「……。」


ダメだった。

だから、質問を変えてみることにした。



「いつからあたしの事を知ってるの?」

「…昔から。」


ん?
てことは、


「アメリカに行く前からってこと?」

「ああ。」



なるほど。

あたしは一応、小学校4年生までは日本の学校に行ってたからなあ。

そのときの知り合いか。


あんまり覚えてないな…



「名前は何て言うの?」

「瀧沢悠唏‐タキザワユウキ‐。」



たきざわ…ゆうき……
って…………。



「菜摘さんの息子さんの悠唏?」

「ああ。」

「ホントにっ!?悠くん!?」

「……ああ。」



少し怪訝そうな顔をしながら、返事をしてくれた。