そう、夢のことを。

「え?なにそれ!ロウソクなんてどうする気なのよ
明はその人に、ロウソク…渡すの?」

やはり、ロウソクを渡すか、というところに食いついてきた。

「私は、何故あの人がロウソクがいるのか分からないけど
でも、渡してみたいという気はあるの…、でもどうやって渡すんだろ?」

私は少し、あの人の事が気になっていた。
今までの夢では、空瓶を拾ったり、謎の生き物と冒険したり
そんな夢だったが、男の人と出会って
「ロウソクを持ってきて下さい」
とお願いされた。
こんな夢は初めてで、どうしていいかよく分からない。

「寝るときにロウソク握ってるとかね!…あはは、なんてね!
起きたらロウソクなくなってたりして…冗談冗談!」

寝るときにロウソクを握る…そんなことで渡したことに
なるのかな…もしそれでできるなら…!

「起きたら無いとか怖いこと言わないでよーあはは」

私は笑って返事を返したが、正直無くなっていたら怖いと思った。
でも、今晩やってみようという気もあった。