「どうすれば……」
同じことを繰り返す。
ハザマさんに答えを求めたが、先ほどと同じく解答は出ない。
頭を抱えて、泣き出しそうになった。
「リディア、今は考えるな。混乱した頭ではいい案は浮かばない」
「でも、早く決めなきゃキストが、また……」
何かしでかすのではないかと気が気ではなかった。
ガタンッ。
そう思っている時だった。
何かの物音。
この屋敷には三人しかいなく、二人はここにいる。
顔を合わせる二人。
「リディア、隠れていろ」
「隠れるだなんて、ハザマさんは……」
「いいから、俺がなんとか」
すると言いかけたとこで。
「リィディィアァァ!」
扉の向こうからそんな人とは思えない声がした。
がん、と扉が蹴り破られる。


