「どんな……本……?」 「母さん、寝てなって。あらがわず、目を閉じて。何も怖いことなんかないんだから」 「う、ん……」 「クッ、今日はぜーったい、いい夢を見られるからね」 「え……」 もうダメだった。 いつもなら寝付けないのに、こんなに早くも眠気が出るなんておかしすぎるとも思った。 丁度だった。 私の意識がなくなった時、キストが口づけをしてきたのは。