私と、妖精が?ふたりで?クリスマスを?


「…きもっ」


「何もきもい事はないさ、ミッキー。“ふたりで”過ごそう。」


「…“ふたりで”を強調せんといてくれる。きもいから。」


しかも、私と妖精なんて…きもすぎる。


…でも。


「どうせひとりやから、ええよ。」


「本当かい?じゃあ、素敵なレストランで食事して、クリスマスイルミネーションを見よう!」


「そんな、恋人同士っぽいプランは嫌や!」


「じゃあ、どうゆうプランがいいんだい?」


…う。それを言われると…。


…どうゆうのがいいんだろう?


「ファミレスでご飯とかでいいんちゃう?」


「そして、ドリンクバーで長居かい?それじゃ、ミッキーはいつもと変わらないじゃないか。」


何で知ってんの!


「僕が考えておくよ。楽しみにしといて。イブの日、夕方6時にハチ公前でね。」


妖精はそう言ってスタスタと歩いていった。


いったい、何を企んでいるのだろうか。