「春、手痛い…!」 「…悪い」 急かされる様に、先を進む中。 思わぬ事態に柚の手を強く握り過ぎていた。 直ぐに解放してやると共に、足を止めた。 手の体温からも分かる、高熱。 本当は辛いだろうに、立って笑って… ──…胸が痛い。 柚を見ると微かに呼吸が乱れている。 「……何で、言わねーんだよ」 図星を突かれた様に、小さく肩が揺れる。 自分では、把握してたのか… 「朝起きたら、頭フワフワしてて…だけど平気だったんだよ!」 「何処がだよ」