「……柚!!」 どうしようもないくらい、 胸が一杯になって、その愛しい姿に掛け寄った。 「春…──」 俺の名前を囁きながら強く抱き付いてくる小さな腕。 それに応える様にその体をキツく抱き締めた。 全身に伝わる暖かな温もり。 もう一生触れられないと思った。 その所為か、腕に力が増していく。 俺の全てはお前なんだよ、柚。