あっという間に放課後のチャイムが響く。 帰宅しようと立ち上がると不意に柚と目が合った。 見ていた訳ではない。 いつもの笑顔で歩み寄って来る。 「これから遊びに行くんだ、春は?」 「…昨日発売されたゲーム。あんまり遅くなんなよ」 「分かってるよ、もー私高校一年だよ?」 柚だから心配なんだよ。 「じゃあね!あ、今度ゲームやらせてね」 …お前は、ゲーム、驚くほど下手だろ。