7月に入りますます日の入が
遅くなり始めた。
練習が嫌な部活では
新人戦が終わり
私達が最上学年になった。

サオリに話すともちろん
目をまん丸にして驚いていた。
ただでさえぱっちりした
サオリの目が更に
大きくなった。
しかしサオリは心から
祝福してくれた。
さすが親友、と心の中で
何度思ったか。

レボとのメールは
毎日続いていた。
しかしレボのことを
何も知らない私は
不安が頭を廻っていた。

正直危険を感じていたのだ。
まだ中学2年生の私は
いろいろ考えた。
自分のことは何も
教えてはいけない気がした。

ただ自分の気持ちには
嘘はつけずにいた。
危険だと感じる一方で
レボのことをもっと
知りたいと思った。

あの日から1ヶ月、
レボは埼玉に住んでいると
いうことを聞いた。
つまりどういうことかというと
レボは埼玉、れもんは兵庫

遠距離恋愛だ。

しかしその時はまだ
距離の長さを感じて
いなかった。
「東京近いねー!
うらやましいなあ」
そんな言葉を交わした。