幕末純想恋歌

「しかし、未来はすごいことになってるな。ん?これは何だ?」

土方が指差す。

「……あ、それは、ピルケースといって薬をしまっとく物です。」

「薬?どこか悪いのか?」

近藤が心配そうにする。

やはり、優しい人だ。

「いえ、たいしたこと無いので大丈夫です。ちょっと、喘息とか貧血とか頭痛が。薬あると問題ないので。」

「そうか、ならいいのだが。」

少し、ほっとしたようだ。

「あとは、特にこれといったものは。教科書とか水とかお菓子とか。」

「菓子!?未来の!?」

沖田が目を輝かせる。

「……よかたらどうぞ?」

「ありがとう!僕、甘いもの大好きなんだ!おいしいよね!」

満面笑顔。

本当に好きみたい。

ちょっと、子供みたいでかわいいとか思ってしまう。

年上の男の人なのに。

こっちもつられて笑顔。

「おいおい、おまえらよぉ。」

土方はちょっと呆れ顔。