お互い会話もないまま
気付いたら家に着いてた。

「春香、ちょっと待ってて。
俺、着替えて来るから!」

「いいよ、もう家だもん。
送ってくれて…
助けてくれて、ありがとう」

「バカ、一緒にいてやるから。
みんな帰って来るまで心細いだろ?」

「哉ちゃん…」

「あ゛ー、分かったから!
着替え取って来る位、待てるよな?
ここ動くなよ?」

慌ててタオルや着替え、ジャージを手に取る。
ちょっとでも、あいつを一人にさせたくない。