ヌードなアタシ


『芸能人と一緒に仕事だもんな…
仲良くなったりすんの?』


『あはは、なるわけ無いじゃん。
やっぱり、彼らは違うよ…
オーラってゆうの?
芸能人はアタシらとは違うもん』


『桜木だって芸能人じゃんか』


『違うよ。
モデルは作品のパーツの一部。
服を引き立てる為の
景色を引き立てる為の
商品を引き立てる為のね。

歌唄わないし、台詞も言わない。
だから、違うよ』



『そーゆーもんかい』


『そーゆーもんよ』



運ばれてきた定食を
食べながらも会話は続く。



『ま、それが良いんだけどよ。
桜木が、さぁ…
芸能人ヅラしてスカしてやがったら
思いっきり回し蹴りだわ』


『えぇーっ、やめてよ。
アタシ、モデルなんだから…顔は駄目』


『安心しろ、後頭部だ』


『無理!せっかく構想練った
レポートの内容忘れるじゃない』


『じゃ、ケツ』


『イケナイわ、
世間では、それをセクハラと言うし』


『…まったく。あー言えばこー言う…』


『お互い様よ』