青く清んだ空。
強い日差しに目を細める。
アタシは後部座席に
深く体を沈めて目を閉じた。
不安でじっとしていられない…
受け入れたくない。
ママが、いなくなるなんて。
意識しなくても
当たり前に、そばにいる存在。
すっと、ずっと…
物心ついた時から。
『こまち?』
ケイちゃんが心配そうに声をかける。
『具合…悪い?』
アタシは目を開けて
2人に笑ってみせた。
『大丈夫。ちょっと疲れただけ…』
『無理もないさ…
横になってればいいよ』
『うん…そうしよっかな』
アタシは靴を脱ぎ
膝を抱えるように丸くなって
シートに横たわった。
『こまち、さっき…
ママはアタシの事、好きだったのかなって
聞いたでしょ?』
しんみりとしたケイちゃんの声。
しばらく間があって
言葉を1つ1つ選ぶように丁寧に
ケイちゃんは話し出した。

