餃子を包みながらケイちゃんに話しかける。
『大騒ぎになってるの、学校で』
冷蔵庫からサラダ用の野菜を取りだし
シンクに置いたケイちゃんは
いったん手を止めて振り返った。
『え?』
『今回のTVのCMで、
モデルやってたのバレちゃって…
そしたら何故か、芸能人とデキてるとか
AVもやってたとか…
変な噂が飛び交ってる』
『なによぉ、それ!?』
『早くも進路指導室に呼ばれたよ。
でも、先生にはちゃんと話したし
誤解はとけたと思うんだけど…』
『………けど?』
『うちの学校、アルバイト禁止なの』
『えっ!…禁止?』
ケイちゃんの驚いた顔。
『入学するときは、この仕事のこと
ケイちゃんの手伝いくらいにしか
考えてなかったから…』
あえて話さなかった。
言ったらケイちゃんは、きっと
アタシに仕事はさせない。
『今みたいに、事務所に所属して
本格的にモデルの仕事をやるなんて
その頃は、思ってなかったし』
『…で、先生は何て言ってたの?』
『例外を認めるわけにはいかないって』
ケイちゃんはため息をついた。
『…そりゃ、そうよ』

