一気に話し、反応を見た。
少し…ううん、かなり大袈裟かな…
ママの事は事実だけど
ケイちゃんは、アタシが進学する事に
理解して援助もしてくれる。
でも、それじゃ
アタシが働く事を学校は認めてくれない。
モデルの仕事は辞めたくない。
実際、今のアタシの報酬は
大人の会社員くらい。
一本の仕事をこなすと
まとまった収入になる。
授業の後の僅かな時間しかない中で
これだけ効率よく収入が入るのは幸運。
それに…
まだ、これといって
なんの技術も持たないアタシが
存在価値をストレートに実感できる
唯一の仕事だから。
先生は、また腕を組み直す。
苦虫をつぶしたような顔で
黙ったまま考え込んでいる。
アタシも、もう、これ以上言う事は無い。
黙って先生の顔を見る。

