アタシは小学校の頃太っていた。

家に帰っても
ママは寝ているか、出かけているか…


アタシはテレビをつけ
おやつの袋を開け
寂しさを紛らしていた。


テーブルに置いてある物は
スナック菓子や、菓子パン
調理済みの総菜
(唐揚げとかトンカツとか…)

そんなものばかり食べていた。


一人の時間は、退屈で長くて…

アタシは教科書を眺めたり
図書室から借りた本を読みあさっていた。


寂しい現実も
冴えない自分も

忘れさせてくれる世界に
必死ですがった。





体に合わないサイズの服。

うまく笑えない自分。


友達は出来なかった。

成績は、ずば抜けていたので
面と向かってバカにされる事はなかった。

いじめにもあわなかった。




状況は変わらない。

ますます自分の世界に引きこもる。


頭の中には
どんどん知識が入ってくるのに

心には
何も残らなかった。


からっぽのまま…