『うん…もう、信じらんない』
ボロボロ泣きながら
瞬くんに面と向かって言えなかった
怒りと不満を
ケイちゃんにぶつける。
『別に奈緒に相談しなくっても
アタシに直接言えばいいじゃない。
…言われたって…こまるけど。
モデル辞める気ないし
テストわざと間違えて
悪い点数取るつもりだってないもん』
『同感!
自信無いなら、自信持てるまで
頑張るのが男ってモンよねぇ…』
ケイちゃんがアタシのモヤモヤを
上手に引き出す。
『奈緒だって、ひどいんだよ。
アタシ、彼氏出来たのって
紹介したのに…
親友の彼氏を好きになる?ふつう…』
『なんないわよぉ…
こまちの彼よ!
私なら恐れ多くて手出しはしないわ』
『…えっ?あ…アタシそんな…
自信満々じゃないケド…
恐れなくてもいいし…』
『なに弱気なこと言ってんの!
奈緒がなによ!』
『う…うん。そうだね…
そっ、それにね
アタシ分かってるんだ。
きっとあの2人会ったその日に
チューとか、もしかしたら
それ以上のことしてるんだよ。
エロエロだよ!』
『うそ…信じられない!
ケダモノじゃない…』
『ホントに、ひどいよ…
アタシなんてね、初めてだったんだよ
男の人と手をつないだの…
ドキドキして…馬鹿みたい…
瞬くんにしてみたら
そんな事、全然平気な事だったんだ…
ひどいよ…』
また、涙が出てくる…

