部屋に戻って制服を脱ぐ。
部屋着を着ることもしないで
ベッドに倒れ込む。
なんで、
あんなこと聞いちゃったんだろう…
前に聞いた時だって
話したくなさそうだった。
アタシがしつこく聞いたからだ…
辛い目にあって
時間をかけて傷を癒している時に…
えぐる様なことさせちゃった。
ケイちゃん、話してて
すごく辛かったと思う…
きっと話したくなかったよね…
アタシ…馬鹿だ。
瞬くんの事で舞い上がって
ケイちゃんの気持ちを
配慮してあげることが出来なかった。
猛烈な自己嫌悪…
最低だ…アタシ。
『なに身悶えしてんのよ。
もう…』
突然声がした。
アタシは驚いて顔を上げる。
『こまちの事だから、
「なんで、あんなこと聞いちゃったの?」
なーんて考えて
ウジウジしてるんじゃないかって思ったら
やっぱり…ね』
部屋の前に立っていたケイちゃんは
少し開いてたドアを押し開けた。

