指輪をした左手を嬉しそうにカメラに向けたりもしてる。 どの写真もとても幸せそうで、何よりお母さんが輝いて見えた。 『お前は、百合によく似て美しい子になったな。』 さっきより近くなった距離、手を伸ばせば触れ合える距離。 『……お父さんには似てないかな?』 お父さんと発音するのに少し勇気がいった。 『……似てるさ……。』 優しく笑う。 『歳は、いくつなの?』 見た目だけだと、クロウとさほど変わらないように感じる。