けれど、ハッキリとしない。 頭が割れるように痛くて重い…… ふと、開かれた窓から、心地好い風が吹き込んできた。 『違う……』 シバは呟いた。馬乗りになっていたアイザも動きを止めた。 そう、風が吹き込んだことによって、朦朧とした意識のシバの鼻腔を香水の香りがくすぐった。 −百合……じゃ…ない。 けれど、体を動かすことができない。 アイザは、シバのシャツのボタンを一つづつ外していった……