苦い舌と甘い指先




しかも目力パネェんだけど!!何!化粧怖ッ!!


何も言えず、抵抗も出来ないまま


黙ってボリュームアップしたまつ毛が上下するのを眺めていると。



「ママ!いい加減にしてよー!!ジュノちゃんビビっちゃってんじゃん!!」



夏輝が間に入ってナッティママとあたしを引き離してくれた。



し…死ぬかと思った…目力で。




「やぁだぁ…ごめんなさいねっ?

今までナッティに女の子のお友達が出来た事なんて無かったから…ママ、つい興奮しちゃって」



「もうっ!皆連れて行くからリビングで待っててッ!!

あ、みんな上がっていいよ!スリッパはそこね」



ナッティはママさんをリビング押しやりながら、自分も一旦着替えをしに部屋に戻って行った。



「………」


「………」


「………」



とりま靴脱ぐか。




玄関は嵐が去った様な静けさで、もそもそと靴を履き替える音だけが響く。


ってか、ナッティママ、さりげに意味深な事言ってたよな…。


夏輝に女友達が居なかったとか何とか…。


でもつっこめねぇー…。キャラ的にむりぽ。