それでも私はあなたが好き





「ひかり!!悠馬くんに積極的にいきなよ?同じ学級委員なんだし」

真央は私の背中をバシバシ叩きながら言った。


「っう、うん」

私はむせながらも答えた。

真央は何でこんなにテンション高いんだろうか────??



「あっ!噂をすればじゃん」

真央は誰かに向かって手を振った。


『噂をすれば』ってことは…!?



「お疲れ様!!悠馬くん」

「あ…ども」


やっぱり市ノ瀬くん!!///

さっき試合が終わったばかりだからか、頬は紅潮し汗も首筋を流れている。




「ひかりと一緒に応援してたよ!すごかったね。スパイク決めてて」

「…はあ」


市ノ瀬くんって女子と話すときはいつもこんな感じなのかな…?


ぶっきらぼうな返事だけど、少し照れてる。

女子はそこがたまらないのだろうけど。



すると、『ほら!何か言いなさいよ』と言わんばかりに、真央が私のわき腹を突っついてきた。


何を言えば良いのかなあ。
でも、これは絶好のチャンスだよね!

友達が作ってくれたチャンス…無駄には出来ない。




「えと…市ノ瀬くん……」

「…何?」