それでも私はあなたが好き





「てか俺、彼女いるからな」


「えぇえええ!?」


「…なんでそんなに驚くんだよ。おかしいか?俺に彼女いるの」



だって、だって────

彬には彼女いないって聞いたことあるよ?


“彬★ファンクラブ”に所属してる子も言ってたし…

あ、ちなみに市ノ瀬くんのファンクラブもあるみたい(笑)




「あーそっか。女子にはまだ広まってないみたいだな」

彬は満足気な表情をした。



「この高校の人?」


「いや、中学が一緒でさ。卒業式に俺から告白した」


「へ~…彬って意外にロマンチストなんだね」


「3回目の告白で、やっとokしてもらったし」


「まじで!?」



さ、3回もしたの!?

彬はその女の子にゾッコンなんだね。幸せ者だなぁ…彬の彼女。



「ていうか、よくあきらめなかったね」

「別に…フラれても好きなものは好きだし。俺の気持ちはずっと変わらなかったから、告白し続けたんだ。だから────…」



彬は私の方を向いて言った。

「ひかりもあきらめんなよ。頑張れば いつか叶うからさ」


彬のその力強い言葉に、私はしっかり頷いた。




「心配するな。協力するから」



ありがとう。彬。

人は見た目で簡単に判断してはいけないと、今日学びました。