50メートルの距離

そして、あたしが10歳の夏、ママは言った。


「ねぇ、離婚しよう?」


すると以外にもパパはオーケーサインをだした

「ママがそう言うなら、そうしよう。
 ただし、月1で俺と子供達を会わせてくれ」


それがパパの出した条件だった

離婚直後に羽希がおなかにいるのが発覚した


生まれてきたらパパにそっくりな顔だったから、パパの子どもってママが勝手に決めつけたらしい


***


「ていうか、ママ現にオトコいるから♪
美希たちが再婚を望むならいつでもするけどねっ」


「・・・」

「おやすみ、美希♪」


ママはスキップで寝室へ入っていった。



パパと縁が切れたことそんなに嬉しいのかな


ドレッサーのまえで

パパに貰ったアクセサリーをつけてみて思う

「やっぱ似合わない。あたしさっぱり顔だもん。」




「ママみたいになりませんように」




電球を消して

眠りに落ちた