「……もしかして、お母さん……」

「死んだけど、もう昔の話だしな、別に珍しくもねぇだろ」

「病気だったの?」


いやに食いついてくる美月にそんなもんだと適当に返して、俺は無言で食事の続きに取り掛かった。

美月の視線が問うように送られてきていることにも気がついていたが、気がつかないふりで食べ終える。


それよりと俺は美月に声を掛ける。

お前しばらくは家で飼われてろよ。

また不機嫌な声を出すのだろうなと想像してい自分の予測通り、先ほどまでのしおらしい雰囲気を一変させて美月ははぁ? と眉をしかめた。


「だから合鍵とかもねぇし、お前にふらふらされてたら面倒くさいんだって。お前別に学校なんて今更2、3日行かなくても関係ねぇだろ」

「なんであんたが勝手に決めるわけ? あたし今日も1日暇だったって言ったじゃん!」