『ひどいよ、美月ちゃん。美月ちゃんの所為で、僕は死んだんだ』 『あなたがあたしから万葉を奪ったのに、なんで生きてるの! なんで歩いてるの!』 何で――、 なんで、生きてるんだろうね、あたし。 『死ぬな、美月』違う、イチくん。 イチくんは、あたしのこと嫌いで、死んで楽になることが許せなかったんだ。 万葉のところへいくことがきっと。 『俺が許さない』 うん、だから。だから、ねぇあたしはここに、いるよ――? *