翌朝二人にごはんを食べさせながら奈央はタカシをじっと見ていた。 タカシには、会ったとき着ていた洋服以外は、中岡のジャージを着せていた。 もちろんサイズは小さかった。 「よし、昨夜、はずんでもらったことだし、ちょっと早く出ててんちゃんの服でも買うか」 日曜はタカシの家を探すつもりだった。 ――そんなに急がなくても、警察にだってちゃん届けてあることだし、来週だっていいわ。それに家に帰ったとしても幸せだとは限らないし―― と無理やり奈央は正当な理由をつけた。