しかしプリンスに送ってもらう訳には行かない。 どうにかして断らなければならない。 「プリンス。私は大丈夫ですから…プリンスは早くお帰りになって下さい。国王様や王女様が心配なさいますから。」 これで折れてくれれば良いけど……… 不安に思いながらもプリンスの言葉を待つアディナ。 「わかった。…気を付けて。」 「ありがとうございます。プリンス。」 深々と頭を下げてプリンスの元から去った。