二 億 円







「ゔあぁあ゙ああっ!!!!??あぁあああお母さっ…お母さん助けてえぇええ!!!!!」





目の前で血塗れのお兄ちゃんが叫んでいた。涙や鼻水でぐしゃぐしゃに歪んだ顔で、助けを求めていた。



「やっ…やめっ…止めてくれひなた!!!お兄ちゃんがっ…俺が悪かったからっ…ごめっ………!!!」









謝罪なんて求めていなかった。


ただ、お兄ちゃんが憎かった。






だから消しちゃおう。






「お兄ちゃんなんて大嫌いだよ。」



幼い私は微笑みました。