軋むベッドの音。表現できない初めての痛み。歪む表情。聞こえる耳障りな吐息。 怖いのに、怖いと言えなかった。 嫌なのに、拒否できなかった。 大好きなお兄ちゃんが大嫌いで憎い存在に変わった。 お父さんも、お母さんも、気づいていたのに知らん振りをされた。 家族が敵になった。 『お前は俺の奴隷だ。』 そう言われ続け、毎晩のように行為は行われた。 毎晩泣いた。毎晩苦しんだ。夜なんて来なければいい、太陽が消えないで欲しい。 そう、願い続けた。