コワイ。イタイ。コワイ。イタイ。
交互に襲ってくる感情に頭がおかしくなりそうだった。
「もっと、もっと、鳴き声も聞かせて下さい。もっと、もっと、私を快楽の頂点へ…。」
狂ったように笑い、もっともっと、と快楽を求め続けるその姿はまるで壊れた玩具のようで。
黙って耐えるしかなかった。
「あは、はは…はは?
何故、黙っているのですか?これでは興ざめですね。」
黙って耐えれば、終わる。
黙って、痛みも苦しみも耐え続ければ、そこで終わるはずだから。
だから、泣かない。
嗚咽を漏らさない。
そうすれば全て丸く収まる。
そう、信じるしか道はなかった。
オークションで買われて一日目。
私は、自分の涙を捨てた。

