……… 「思い出すのはこのくらいにしましょう。」 目の前でうずくまったお人形さんを見つめ、そう告げる。 可哀想なお人形さん。 忘れていたほうが幸せだったでしょう 思い出したくなかったでしょう 「な、んで…私、私はっ…」 泣きたいのでしょう けれど涙は出ないのでしょう 「私と貴女はこうなる運命にありました。 さあ、過去に捕らわれるのは今日までです。 私は貴女の全てを受け入れています。 さあ、解放させなさい。 貴女の全てを私に捧げなさい、ひなた。」