その後、俺は追い出されるようにして屋上を去った。 …頬を伝ったのは、俺の10年分の愛。 養子として凛城家の息子となったアノ日から… 俺は穂乃歌だけを見てきた。 穂乃歌だけを、愛してきたんだ……… その思いに、蓋をしよう…… 「お幸せに…姉様……。」 小さくつぶやき、俺は歩みを進めた。