愛しくて 苦しくて

「やめて」




私は、栗岩くんから離れて、校庭へと走る。




全力で。




「…はは」




私は、その場に疼くなる。




「居るわけないじゃん」




だって、鈴木先輩は野球部。




校庭じゃない所で練習してるらしい。




どこで、練習しているか、しらない私。




何も知らない私。




私は、鈴木先輩の事何も知らない。