愛しくて 苦しくて

「おう、気を付けて帰れよー」




鈴木先輩はそう言って走って行ってしまった。




私はくるりと校庭に背を向けて帰る。




返りながら、鈴木先輩の事をずっと考えていた。




男の人なのに、普通に話せる。




頭を撫でられた感触が心地よい。




鈴木先輩の前だと、私の様子は変だし…。




ドキドキしっぱなしだった。