愛しくて 苦しくて

「やめてよ」




「うるせぇーよ、黙れ」




そう言って、誰かが江口に向かって物を投げた。




当然、ヒットして泣き出した。




「やめてよ~」




泣きながらも止める江口。




さすがに俺は手を止めた。




あとの5人も徐々に手を止め始めた。




「チッ、こわれねぇーし」




「疲れた」




そう言いながらぞろぞろ教室を出る。