愛しくて 苦しくて

「江口…今日元気無いよな、心配でさ…」




俺は、微笑んだ。




心から、そう思った。




江口が、心配なだけだ。




なのに、江口は不安そうで苦しんでいるような表情だった。




「…」




江口は何も言わない。




「なんか、あったら俺に何でも言ってくれよ?」




そう、励ました。




我慢できず、江口の頭を優しく撫でる。




江口に触れた事が、こんなにも嬉しくて、愛しいものだったのだろうか。




頭を撫でても嫌がらない江口。