「痛っ・・・はな・・して・・・。」 集団のリーダーは坂口のそんな言葉に耳も傾けず、自分のスカートのポケットからそっとカッターを取り出し、刃をゆっくりと出した。 「やっ・・・やめて・・・。」 弱々しい声は、今にもとぎれそうであり… カッターの刃は坂口の頬にそっとあたる。 「ねぇ・・・さっさと、消えてよ。」 冷たい目線と低い声でリーダーは坂口にそう言った。 バァン・・・ その時、急に屋上のドアが大きな音をたてて開いた。 大きな音に、全員がドアの方を振り向く。