「あの子・・・。」 考え込むようにして零はその子を見る。 「知ってるの?」 そう聞くと、「さぁ?」と少し間があいて返事が返ってきた。 「ねぇ、話しかけてみよ・・・」 私がそう言おうと思った時にはもう、藍香がその子の所へ行って話しかけていた。