愛していたのに



後退し続けて、背中が壁に当たったアンディエット。


予期せぬことに後ろを向いた瞬間。


ざくっ。



の音が、アンディエットの左胸から体内に響いた。


「…………ぁ」


流れる血。
剣を伝って、持ち手たる彼女の腕を濡らす。


「ぁ……はは、やはり、君は凄い。次は君を殺さなきゃ。ああ、でも」


まだ喋るのかとプーラは左胸の剣を深く刺して、壁にまで貫通させた。


図らずも、彼と近い距離。



抱きしめられた、どこにそんな力があったというのか。



「君を殺すのはやっぱり嫌だな」



うん、そうだと死に行くものにとっては場違いなセリフを残し、気づけばプーラも。