「あ、木村くんだ。木村くーん」

木村くんは木乃ちゃんと同じクラスだったはず。

それより何より彼は生徒会長なのだ。

これは紹介しなくっちゃと思い、小学校からの付き合いである木村くんを呼んだ。

「あ?七瀬、どうし・・・え。」

木村くんが一瞬きょとんとして、慌てだした。

「な、七瀬っ!?だ、誰だ、その、この、」


「あ、木村くん。えっとね、こっちが火奈ちゃんでこっちが木乃ちゃん」

「よろしくなんだぜ!」

「へ、あぁ、よろしくな」

と言いつつも、木村くんは火奈ちゃんの方を見ない。
?と思って前を見ると、


・・・木乃ちゃんをガン見してる・・・!!

木乃ちゃんも自分が見られていることに気付き、じっと木村くんをみたあと、

「・・・?」

こてん。

「・・・っ!!」

木乃ちゃんが首をかしげたら木村くんは真っ赤になってしまった。


・・・あれ。これは。

「・・・かお、面白い」

「なっ!?」

「一人で赤くなったり青くなったりしてる・・・名前は?」

「あ、俺は、木村一樹」

「そう、よろしく」

木乃ちゃんから話すなんてはじめてだ。



ていうか木村くんも順応しすぎだ。