年上王子様とのアリエナイ××①



追いかけてその腕を引っ張る。

翔さんが驚いた顔をしてあたしを見つめる。



「自分ばっかり言いたいこと言って逃げるの?」

「何それ?俺がいつ君に」

「確かに最初のルールを忘れていたのはあたしの方だよ?
でもあんな言い方しなくてもいいじゃない」

「何が?」

「何がって..朝の事!!あたしがどんな思いで・・どんな気持ちで・・」

「それは..」

「答えられないの?あたしがどんな気持ちで今まで北原さんを待ってたのか!!
どんな..想いで」

どんな想いであのご飯を作り続けて待っていたか..

お揃いのお茶碗にしたか。

もっともっと距離を縮めたいって

そう思ったか



「じゃあ君は今俺がどんな気持ちでいるか知ってるわけ?」

え..

「それは...」